飄々図書室

【書評・読書感想文】本にまつわるあれやこれや

怠け者だからできる!私が家で読書を習慣づけることに成功したたった1つの方法

   

Photo by martinak15

 
 私はこうして本に関するブログを運営しておきながら、家で本を読む習慣は全くありませんでした。当ブログで紹介している本の殆どは仕事の休憩時間に暇つぶしに読んでいたものです。

 どうも家だと集中力が続かないし、そもそも本を開く気にならないのでした。字をひたすらに読むことはそれなりに疲れることであるし、自分の部屋には読書よりも楽しいことが散らばっているからです。特にテレビゲームは何にも代えがたい趣味の一つです。ええ、私は怠け者なのです。

 気になる本があったらついつい買ってしまう私にとって、家でも読書の習慣が付けばいいなと思いながらもそれを黙殺してきました。で、買ったけれど読まない本が積み重なって行きます。俗に言う「積ん読」です。非常にもったいない、とは思いつつ。

 
 ところがようやく最近になって、家でも抵抗なく読書ができるようになってきました。きっかけとしてやったことはたったひとつだけ。それを本稿では紹介したいと思います。

 

読書の習慣を付けるためにやったたったひとつのこと

 私がやったたったひとつのこと。それは「テレビゲームを始める前に本を開く習慣を付けること」です。

 私は夜8時頃から家庭用ゲーム機(PS4)で遊ぶことが習慣となっていて、1年間365日この習慣が崩れることはありません。優れたゲーマーというわけではないのですが、息抜きとして楽しんでいます。この確立されたルーチンを利用することにしたのです。

 さて、「ゲームを始める前に本を開く習慣を付ける」にあたって、自分なりにこれまた一つのルールを設定しました。

 
・「○○ページ読む」という目標は設定しない

 
 要するに「本を開く」だけでいいということ。読みたい場合はそのまま読めばいいし、気乗りしない日には本は開くものの一文字も読まないでゲームを始めればいい。だけど、大抵はそのまま読み始めることとなります。

 「○○ページ読む」という目標を掲げないので、1ページ読んで疲れたらそのままやめてしまえばいい。そもそもが「本を開く」ことが目標なので、1ページも読めれば素晴らしいことです。だけど、大抵はそのまま何ページか読み続けることとなります。で、集中力を欠いてきた頃に本を閉じ、待望のゲームを始めます。

 その一日のうちの「何ページか」が積み重なっていつの間にか一冊の本を読み終えているのです。また、毎日とりあえずは本を開くことによって読書への障壁が下がり、ゲームをする前以外にも家で本を読む機会が明らかに増えました。

 

なぜ「本を開く」だけで読書の習慣が付くのか

1. if-thenプランニング

 新しい習慣を付けるために最も有効な手段は「if-thenプランニング」であると言われています。これは既存の習慣をトリガー(きっかけ)として、「○○をするなら、その時に△△をやる」と動機付けをする手法です。

 私で言えば「ゲームをするなら(if)、その時に読書をする(then)」ということです。既存の習慣と組み合わせることで新しい習慣を忘れずに実行しやすくなります。このトリガーは人それぞれです。

 
・朝起きたら(if)、ストレッチをする(then)

・買い物に行くついでに(if)、ジョギングをする(then)

・昼休みになったら(if)、本を開く(then)

・夕ご飯を食べ終わったら(if)、皿を洗う(then)

 
 これらは単なる一例です。自分なりに動機づけしやすいきっかけを選ぶといいでしょう。そして、新しい習慣を付けるためにはもう一つのコツがあります。

 

2. 目標は低く設定する ―挫折感を排除し、達成感を得る

 私は「本を開く」ことを目標として掲げました。これまで何度も家で読書の習慣を付けようとしてきましたが、その際には「一日最低でも10ページは読もう」という目標を設定し、結局、たった10ページが重圧になってしまっていたのでした。

 「目標を達成できなかった(今日も10ページさえ読めなかった)」という挫折感は、動機付けを弱くしてしまいます。で、他の楽しいことをしてその不安感・挫折感を解消しようという心理が働き、ますます読書から遠ざかってしまうというわけです。だって、読書をしようとすればするほど挫折感や背徳感を味わってしまうわけですから。

 というわけで、新しいことを始めるなら目標は限りなく低く設定するのが成功の秘訣です。私の場合「本を開く」こと。本を手に持って開くだけで晴れて目標達成。読むか読まないかは完全に自由。挫折する余地がありません。「せっかく開いたんだから、少し読むか」となれば儲けもの。それくらいで丁度いいのです。

 もちろん、読書以外のことにも応用できます。

 
・ジョギングを習慣にしたい→「とりあえず着替える」に目標を設定

・食べ終わった後に皿を洗うのを習慣にしたい→「とりあえず蛇口をひねる」に目標を設定

・部屋の片付けを習慣にしたい→「とりあえず1分だけやる」に目標を設定

 

その他、読書の習慣のための5つのコツを簡単に

 他、私が気付いた読書の習慣をつけるためのコツを簡単に紹介していきましょう。

1. 読める本を選ぶ

 私はかつて、とある哲学書の専門書を買ってきたものの大変に難しくて1ページたりとも内容が理解できず、挫折感と共にそのままお蔵入りにしてしまったことがありました。なんとなく「入門書はかっこ悪くて、専門書はかっこいい」と心の何処かで思っていたのでしょう。なんて浅はかなプライドなのでしょう。

 今は、新しい分野に興味を持った際には極簡単な入門書から読むようにしています。その方が長続きするし、理解力も高まり、もっと詳しく知りたくなった場合に専門書を読むための足がかりとなります。

 

2. 目標を決めない

 「一日○○ページ」と目標を決めることにはあまり意味がありません。私も「最低2時間やること」とか「10勝するまでやる」とか目標を掲げてゲームをしていたら嫌になってしまうでしょう。

 また、読書から遠ざかってしまったり、読む気にならない日が続いても自分を責めないことです。そんな時には「まーそんなこともあるか」とか「今は読みたくないから敢えて読まないのだ」とか自分を正当化しましょう。「読書できない駄目な自分」と考え始めると挫折感が襲来し、読書への義務感に縛られ、ますます読むのが嫌になってしまいます。

 

3. つまらなかったら完読する必要はない

 必ずしも完読する必要はないし、1ページ目から読み始める必要もありません。つまらない本を読み続けることほどの苦行はありません。「付き合ってみたけれど性格が合わなかった」ということが誰にでもあるように、面白いと思った本だったけれどつまらなかったということは誰にでもあります。

 読書において諦めることや、少し距離を置いてみることは挫折ではありません。気楽に考えましょう。私も「完読する必要はない」と考えをシフトしてから読書が捗り始めました。

 

4. スキマ時間を活用する

 仕事の休憩中や電車での移動中など、スキマ時間は読書には最高の時間です。たった5分でも意外と読めます。塵も積もればであり、スキマ時間の活用は読書家への第一歩。しかも、そもそもやることのないスキマ時間ですから、何を犠牲にすることもありません。

 ベストセラー『神・時間術』の著者・樺沢紫苑さんはおおよそ一日で一冊読了するそうですが、家では殆ど読まず、全て移動時間や待ち時間のスキマ時間を活用しているそうです。

 読む読まないは自由ですので、まずは鞄に一冊入れてみることから始めてはどうでしょうか。

 

5. 読みたい本を目立つところに置いておく

 人は(特に私は)目に見えないものは忘れてしまいがちです。そこで私は読みかけの本や読もうと思っている本についてはわざわざ片付けないで、机の上に置いておくことにしています。「あー暇だな、何をしようかな」と思った時に本が目に付けば自然と本を開くことができるというわけです。

 
参考文献:

▲「if-thenプランニング」については『やってのける』に詳しく紹介されています。

 

▲挫折感が意志力を奪ってしまうメカニズムについては『スタンフォードの自分を変える教室』に詳述されています。

 

▲スキマ時間活用法については『神・時間術』に具体的な記述があります。

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