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2017年12月Google検索健康アップデート、傾向と対策まとめ

      2017/12/28

 
 2017年12月6日昼頃、あまりにも突然にGoogle検索アルゴリズムが更新された。

 医療や健康に関連する検索結果の改善について|Googleウェブマスター向け公式ブログ

本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します」とのことであり、「前代未聞の規模」とも言われている。発端は2016年末に騒ぎになったWELQ事件であろうことは明白であり、Google検索の上位に正確性に欠く医療健康情報が跋扈していたことに対する根本的な対策である。

 本アップデート後、お金儲けのためだけに無責任な医療健康情報を量産していた殆どのアフィリエイトサイトは検索結果圏外へ飛ぶこととなった。それだけでなく、医療従事者が個人的に運営していたサイト、エビデンスに基づいて正確な記事を提供していたサイトまでもが検索順位を落とし、代わって検索上位には企業サイト(オウンドメディア含む)、医療機関サイト、Amazon、楽天、Wikipedia、Google Booksなどが君臨している。

 このアップデートについての個人的な感想はさておき、下記で私の知る限りの傾向と、それを踏まえての対策を簡単にではあるが紹介していこう。下記の情報は本稿執筆時2017年12月8日のものである。

 

2017年12月Google検索アルゴリズム変更の傾向

1. 目的は素人による医療健康記事の検索上位からの排除である。医療健康情報は私たちの暮らしと密接な関わりがあるものであるので、不正確な情報が検索上位に跋扈している状況はかねがね問題視されてきた。Googleが本腰を入れて対策を講じてきたというわけだ。日本独自のアップデートだそうである。

 
2. どのような仕組みによって「正確な情報」と「不正確な情報」を峻別しているのかは知る由もない。ただひとつ言えることは、手動での悪質なサイトの排除ではないということである。あくまでもアルゴリズムの更新であり、そのアルゴリズムに「良い」とみなされたサイトは検索上位へ、「悪い」とみなされたサイトは下位へ甘んじることとなった。ちなみにYahoo!知恵袋やNAVERまとめのような誰でも記事を投稿できるサイトも大きく順位を落とした。

 
3. 医療健康情報とは、例えば「がん」「頭痛」「サプリメント」などである。私が運営するサイトのサプリメント記事も見事に転落し、各記事のPVは半分、ひどいものだと1/10になった。検索順位で言えば5位→25位という感じである。ただ、同じ健康ジャンルと言えども「ダイエット」などは順位変動が起きていないらしい。どのキーワードで変動が起き、どのキーワードで変動していないのかは完全にGoogleの裁量である。今後どうなるかはわからない。

 
4. 先述の通り、企業サイト(オウンドメディア含む)、医療機関サイト、Amazon、楽天、Wikipedia、Google Booksは検索順位を上げた。何らかのサプリメントのキーワードで検索するとわかるが、検索1ページ目は全てAmazon、楽天、ファンケル、DHCなどの企業サイトである。この傾向は医療健康情報だけでなく、一般のキーワードでも見られる傾向である。例えば本の名前で検索すると、これまでは個人ブログの書評記事が第1位に来ていたのに、アップデート後には1位Amazon、2位出版社、3位以降にようやく個人ブログの書評記事となっているのが見られた。

 
5. 上記傾向は、例えば「20代 サプリ おすすめ」のような複合キーワードでも堅守されている。つまりは、「おすすめ」というキーワードが殆ど無視されて検索1ページ目に無味乾燥な企業製品情報が独占しているということである。「20代 サプリ おすすめ」で検索をする人の中には「最近疲れ気味で、栄養も偏っている気がする。他の20代の人はどんなサプリで栄養を補っているのだろうか」という情報を知りたくて検索する場合も往々にしてあるだろう。にも関わらず、現状Googleはそのニーズに応えていないとも言える。Googleにとっても我々にとっても悩ましい事態だ。

 
6. とは言え、検索上位にどこの誰が運営しているのかわからない健康情報サイトが未だに残っているという現状もある。そのサイトはGoogleのアルゴリズムに「良い」とみなされたサイトであろうから、素人でも努力と知恵次第ではGoogleに評価される健康情報サイトを今後も作り出すことが可能であることを示している。

 
7. 雑記ブログは順位を落とし、専門ブログは順位を上げたという傾向が見られるような気がする。私の運営するサイトでも雑記ブログはPVを下げ、その雑記ブログからのスピンオフサイト(ジャンル特化ミニサイト)はなぜか順位を上げた。

 
8. ドメイン単位で評価が下げられているのかどうかは不明である。私の雑記ブログではサプリメント記事は大幅下げ、健康医療情報に関係ない記事も下げたものがあるが、影響を受けていない記事もある。この辺の事情はどうなっているのか不明である。

 
9. アフィリエイトタグが入っているから順位が下がったというわけではないように思う。私の管理するサイトでも同じアフィタグが入っているにも関わらず明暗を分けた例があるからである。

 
10. Google検索において検索結果の品質に慎重なのが”YMYL”と呼ばれるジャンルである。”YMYL”とは”Your Money or Your Life”のことであり、今回の健康医療情報におけるアップデートは”Your Life”の部分を大幅に改善してきたと言えるだろう。ということは、この先”Your Money”すなわち、投資や金融、お金に関する情報の検索結果についても同様のメスが入るかもしれないと言われている。

 

上記を踏まえての考えられる対策

 ウェブ上で健康情報を提供して広告収入を得ていた人にとっては今回のアップデートは阿鼻叫喚であったに違いない。私も「阿鼻叫喚」とまではいかないが「阿鼻」くらいの影響はあった。我々アフィリエイター、ブロガー、ウェブ関係者にとっての考え得る今後の対策や方針を挙げていこう。言わば個人的な備忘録である。

 
1. 健康医療情報の検索結果は今までやりたい放題のカオス状態であったのが是正されたと考えるべきであろう。嘆いたり文句を言っても仕方ないので現状を受け入れた上で今後自分に何ができるかを考えていくべきだ。

 
2. とは言え、個人ブログやアフィサイトによる医療健康情報がGoogleのインデックスから抹消されたというわけではない。未だに少なからぬアクセスのある記事もある。つまり、希望はある。このジャンルで今後もやっていくなら、ユーザーのニーズを捉えた上で正確性を担保した記事作成を行うことがより一層要請される。

 
3. 具体的には、権威性のあるサイト(医療機関サイト、オウンドメディアを含む企業サイト)への発リンクは手段として有効となるかもしれない。

 
4. また、医療健康情報だけに限らず、未だにネット上に情報が少ないニッチを狙うのは極めて秀逸な戦略となり得ると考えている。大手企業が手間暇をかけてやっていられない隙間を狙っていけるのは機動力の高い個人の最大の強みである。

 
5. ユーザーが求めているのは公式サイトや製品情報だけではない。むしろ、個人による評判や感想、レビューを求めてネットで検索する人の方が多いのではないだろうか。「○○+ブログ」「○○+感想」「○○+評判」という検索キーワードが非常に多いことからもそれはわかる。「○○+おすすめ」などのキーワードで検索1ページ目に無味乾燥な企業サイトが並んでいるという状況はGoogle自身の手によって幾分か改善されていくものと予想している。ユーザーがそれを求めているとは考え難いからである。

 
6. Googleが上司だ。だけど、上司の顔色をうかがってこなす仕事ほどつまらなく、生産性の削がれるものはない。何も考えずに淡々と、但し確固たる信念を持って記事を更新していくくらいがちょうどいいのかもしれない。

 
7. アフィリエイト収益が減少して困るのは我々サイト運営者だけでなく、製品を売りたい企業にとっても問題であり、その製品とサイト運営者の仲介役であるASPにとっても打撃となる。今後、ASPからの情報には耳を傾けたほうが良いと思われる。

 
8. Google検索のアルゴリズム更新は当然ながらこれが初めてではない。かつて大型アップデートによって検索順位を大きく落とされたサイト運営者の中にも、その度に対策を施して順位を回復させたり、新しくサイトを立ち上げたりして(いい意味で)しぶとく生き残っている人が少ながらずいるに違いない。従って、これは終わりではない。生き残る方法は必ずある。必要なのは適応能力と生命力だ。サイト運営でしか生きていけない我々は(いい意味で)ゴキブリになることが要請される。

 
9. 今回の件を受けて、とあるブロガーの方が「何のためにブログをやっているのかを考え直すいいきっかけになる」と発言していた。もっともである。個人的にも、私がブログ運営するにあたっての信念はそもそも「ネット上にない情報を提供していくこと」「不特定多数の誰かをほんの少しだけ『人生捨てたもんじゃないかもな』と思わせること」であった。だけど、最近はPVと報酬稼ぎに走ってしまっていた。自らの姿勢を猛省すると共に、初心に戻るためのいいきっかけになったと心から思っている。

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