飄々図書室

【書評・読書感想文】本にまつわるあれやこれや

達観せよ!仮想通貨投資で失敗しないのための10冊の入門書

      2017/12/22

 2017年5月から実際にビットコインを始めとする仮想通貨取引をしてきて感じていることは、仮想通貨投資で勝つ(つまり負けない)ためには次の三要素が重要であるということである。

 
1. ブロックチェーン技術の仕組みや将来性を知ること
 ビットコインを始めとする仮想通貨はブロックチェーンという全く新しい技術によって動いている。この技術の革新性・拡張性・将来性を知らないと「ビットコインは終わったから仮想通貨も終わりだ」というような誤った認識を持ってしまう。

2. 投資で負けないための法則を理解すること
 株も仮想通貨も、不特定多数によって売買されることで値動きが予測不能なカオスになっているのは同じこと。市場をコントロールすることは誰にもできない。では、投資で勝つ(負けない)ためにはどうすればいいのか。偉大なる先人はきちんと答えを用意している。

3. 人の(自分の)不合理性について理解すること
 人は「10,000円を得した時の喜び」よりも「10,000円を損した悲しみ」のほうに大きく心を揺さぶられる(プロスペクト理論)。その証拠に、多くの場合、何らかの投資をして2倍儲かっている時には悠長に構えて売らずに、1/2に損失しつつある時に焦って売ってしまう。で、売った直後にまた値段が上がって悔しい思いをすることとなる。このような罠に陥らないためにも、人の心にはどのような偏った傾向(バイアス)があるのかを知っておくべきだ。

 
 上記の観点に絞って10冊の本を選出した。いずれも私が実際に読んで非常に参考になり、目から鱗が落ちた鮮烈な読み物ばかりである。

 投資には人間の総合力が試される。ランダムで無意味なチャートの動向に血眼になるよりも、信頼に足る本を読んで正しい見識を身につけたほうが賢く効果的に運用成績を上げることができると私は信じているし、事実、これら10冊の本から多くのことを学んだことで私自身、低所得者としては少なくない利益を上げることができている(買って放っておいただけだけど)。

 

Ⅰ. ブロックチェーン技術の仕組みや将来性を知ることのできる本

1.『ブロックチェーン入門』森川夢佑斗

 新書であるので分量としてもお値段としてもお手頃なまさに入門書。ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号通貨)が動いている仕組みであるブロックチェーンという全く新しい技術を一からさらっと理解するためには最適である。

 その技術の仕組みから将来性、未来の実用例など浅く広く要所を抑えながら書かれている。ブロックチェーン技術が普及すればこんな未来が実現するのかとわくわくすることができる。

 

2.『ブロックチェーン・レボリューション』ドン・タプスコット、アレックス・タプスコット

 ブロックチェーンについてもっと深く知りたい人のための決定版がこちら。ビットコインやブロックチェーンについて書かれた書籍の中では圧倒的な信頼を誇る。

 私たち(私を含めて)は今、インターネットがどのような仕組みで動いているのかよくわからないもののインターネットを有用なものとして日常的に使っている。近い将来、ブロックチェーンという新しい技術も日常的に使われることとなるだろう。そんな未来を恐れることなくむしろ楽しんで有用なものとして取り入れていくためにも、ブロックチェーンについて今から少しでも知っておくべきであると思う。

 また、ブロックチェーンによってどんなことが実現できるのかを知っておくことによって、自分が投資すべき仮想通貨が明確になる。自分の中に芯を持つことは投資においてとりわけ重要だ。

 

Ⅱ. 投資で負けないための法則がわかる本

 あくまでも株式投資についての書籍を挙げているが、同じく市場に投資する行為であるという意味ではその考え方は仮想通貨投資にも応用できる。投資の原則は不変だ。

3.『臆病者のための億万長者入門』橘玲

「億万長者になるのは簡単だ」という衝撃の冒頭で始まる名著。本書はギャンブル的な行為によって億万長者を目指そうとするものではなく、むしろそういった誘惑やノイズに惑わされずに合理的な選択をすることによって損をしない人生を歩むことができるということをあらゆる知見を駆使して語り尽くしたものである。不変の真理がここにある。

 本書では仮想通貨については言及されていないが、内容を応用することによって「生命保険をかけたり毎シーズン宝くじを買ったりするくらいなら、その分のお金を仮想通貨に投資したほうがいいのかも」と思えるようになる。

 

4.『臆病者のための株入門』橘玲

 上記『臆病者のための億万長者入門』を読んで投資に興味を持ったなら、次に読むべきは本書である。投資に関する重要な事象のほぼ全てを学ぶことができる。

 言ってしまおう。書かれている結論は一つ。「株式投資の最適解はインデックスファンドの長期保有」である。これ以外にない。

 これを仮想通貨に応用すると「有望だと思う複数のコインでポートフォリオを組み、長期保有すること」となる。

 

5. 『敗者のゲーム』チャールズ・エリス

 本稿で紹介している投資本の中で一冊だけ選べと言われたら本書『敗者のゲーム』をおいて他ない。例えばテニスの試合、初心者同士の試合ではコートの隅へ鮮烈なスマッシュを打つことよりもいかにミスをしないかが勝つための決め手となる。転じて、投資においても我々アマチュア投資家はミスをしないことが損をしない(投資に勝つ)ことに繋がる。「敗者のゲーム」というタイトルは「いかにミスをしないか」という意味である。

 投資本の中でも極めて優れた名著である。「デイトレードはマイナスサム(確率的に損をするようにできている)ゲーム」「インデックスファンドの長期保有一択」「暴落しても気にするな」「まずは貯蓄を最優先にすべき」など、投資だけでなく人生に必要なことは全てここに書いてある。一家に一冊は置いておくべきだ。人生のクオリティが上がる。

 

6.『ウォール街のランダム・ウォーカー』バートン・マルキール

「投資のプロが考えに考え抜いてトレードした運用成績と、目隠しをしたサルにダーツを投げさせてトレードさせた運用成績は、殆ど変わらない(むしろ、後者のほうが多くの利益を手にする)」という衝撃の結論によって語り継がれるこれまた投資の名著。プロよりも素人(目隠しをしたサル)の方が多く儲けることができると言う事実は「1.チャート分析は無意味」「2.FXは単なる運」「3.長期保有(ガチホ)有利」という普遍の真理を示している。

 

7.『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』山崎元、大橋弘祐

 本書の中で仮想通貨についての直接の言及はないが「銀行の言うことは信じるな」などお金に関するぶっちゃけた話を知ることができる。対話形式なので読みやすく、分量も適度で要点がしっかりと抑えられている。お金について勉強したい人がまずは手に取るべき教科書的な位置付けと言って差し支えあるまい。投資についての考え方の土台を作ることができる。

 

8.『伝説の七大投資家』桑原晃弥

 優れた投資家は全て「自分の目で見て、頭で考え、自分の力で判断している」という共通点を世界の7人の投資家による豊富な例によって知ることができる。

 印象的なのはジム・ロジャーズという投資家の中国への投資の話である。ロジャーズは周囲の者全てが「馬鹿なことはやめろ」と反対する中、1990年代に中国への投資を始めている。実際に中国を訪れて素晴らしい投資対象であることを確信したからである。結果、中国は現在世界第二位の経済大国となっている。

 仮想通貨についてはまだまだネガティブなイメージがつきまとっている。「ネット上のお金に価値はない」という見当違いの意見も未だに聞かれる。果たしてあなたは「仮想通貨を買うなんて馬鹿なことはやめろ」という多数派の意見をどのように判断するだろうか?

 

Ⅲ. 人の(自分の)不合理性についてわかる本

 投資で損をするのは我々が人間だからである。私たちに感情があるからこそ得する喜びよりも損する悲しみを大きく捉え、1週間後に5倍になるかもしれないチャンスを待ちきれずに売り飛ばしてしまう。

 投資で損をするパターンは2つある。

 1. 価格が急落したことに恐れおののき慌てて売ってしまうこと。大抵の場合、売った後に価格は上がる。で、「売らないで持っておけばよかった」と後悔する。

 2. いつまで経っても価格が上がらないので待つのに疲れて売ってしまうこと。同じく大抵の場合、売った直後に価格が上がり「売らなきゃよかった」と後悔する。

 なぜ人は待てないのか。チャンスをドブに捨ててしまうのか。合理的でない行動をとってしまうのか。それらが引き起こされる判断力の歪みを学ぶことで、価格が下がっても慌てることなく悠長に構えていることができるようになる。

9.『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル

 原題は「The Willpower Instinct(意志力の本能)」であり、簡単に言い換えれば「意志を使わずに自分を動かす方法」とでも言ったところだろうか。

 意志の力は筋肉のように疲労する。だから、仕事から帰ってきた後に英語の勉強をしようと思っても頭がヘトヘトで全くやる気にならないのである。あるいは、ダイエット中であるにも関わらず大仕事を終えた後に気が緩んで「自分へのご褒美」と言ってケーキを食べてしまうのである。では我々はこの先ずっと何も学ぶことができず、ダイエットに成功することもないのだろうか。

 否。では、どうすればいいのかというと、一言で言えば「習慣化」することである。本書においては最新のエビデンス(科学的根拠)に基づいて「習慣化」のためのアイデアやその根拠が豊富な事例と共に紹介されている。大変に興味深い上に読み物としてもすごく面白い。 日本語訳がとても優秀ですらすらと読める。

 仮想通貨投資に応用すれば、コインの価格が急落した時には誰でも不安になるもの。どうしても売りたくなってしまう。その不安(=売りたい気持ち)に抗うのは意志の力に他ならず、膨大なエネルギーを要する。そんな時には習慣化、つまりは例えば「昨日と同じことを今日も続ける(=昨日も持っていたわけだから今日も持ち続ける)」という動機付けが非常に有用になる。

 本書『スタンフォードの自分を変える教室』は私の人生を変えた本でもある。是非とも読んで頂きたい。損はさせない。

 

10.『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン

 行動経済学の祖にしてノーベル経済学賞受賞者ダニエル・カーネマンによる行動経済学の入門書である。これを読んでいるのと読んでいないのとでは全く違う人生を歩むこととなるだろう。それくらい重要で革新的で常識を覆す知見が詰め込まれた、知的好奇心を刺激するすごい本。

 本書の内容はたった一行に要約できる。「直感を信じるな」ということである。

 直感(ファスト=速い思考)は「見たものが全て」で判断する。統計的な概念を理解するには不向きである。だから、相場が急落したのを見て反射的に「ヤバい」と思うし、今日も相場が変動しないのを見れば「つまらない」と感じる。で、行動を直感だけに頼る人は感情に任せて勢いで売ってしまう。もちろん、売った後に相場は上昇する(相場はランダムだから)。

 投資で負けないための唯一の答えは「長期投資=決して売らない」ことであるから、直感で「ヤバい」「つまらない」と思ったとしても、その後の熟考(スロー=遅い思考)によってその直感を是正しなければならない。「一時的に急落しただけだから気にするな。前にもこういうことがあっただろ?」「つまらないかもしれないけど焦ってはいけないよ。市場は伸びてるんだから待っていれば芽が出るよ」などと。

 本書を通読することによって自分の意思決定プロセスを客観視しモニタリングすることができるようになる。「今、このような状況だから、こう思うように脳が命令しているに過ぎないのだ」と。成功する人の共通点としてこのようなメタ認知が挙げられる。つまり、浅はかな直感を超えていくことだ。そこに輝かしい未来があると言っても言い過ぎではあるまい。

 
 また、行動経済学と投資との相性は非常に良い。切っても切り離せない。2017年ノーベル経済学賞受賞者リチャード・セイラーの著作『行動経済学の逆襲』にも投資を行動経済学の視点から俯瞰した章が設けられている。

 

仮想通貨取引を始めるために、まずは国内取引所に口座を開きましょう

 取引所に口座を開設することによって仮想通貨投資を始めることができます。私がおすすめする国内取引所は下記2つです。

■bitFlyer

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

 bitFlyerは日本発の世界最大の仮想通貨取引所です。金融庁の仮想通貨交換業者に認定されているため、安心して取引ができます。

 取扱通貨は下記に挙げるcoincheckと比べると少ないですが、ビットコイン、イーサリアムなどの主要な通貨は抑えており、何よりモナコインを取り扱っているのは魅力的です。2017年のモナコインバブルはbitFlyerへの上場が発端になっていることからもわかる通り、仮想通貨取引において影響力が極めて大きい取引所です。

 
公式サイトを見てみる:bitFlyer:ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

 

■Coincheck

ビットコイン取引高日本一の仮想通貨取引所 coincheck bitcoin

 出川哲朗氏のCMが強烈なインパクトを残したCoincheckです。国内取引所においては取り扱い通貨が最多であるのが唯一無二の魅力です。

 特に先物市場上場によってビットコインバブルが終わりを迎えつつある今、アルトコイン(ビットコイン以外のコイン)が脚光を浴びています。Coincheckでは2018年に躍進が期待されているアルトコインの最有力候補ネム、リップルを購入できますので、仮想通貨への投資においては欠かすことのできない取引所と言えるでしょう。

 
公式サイトを見てみる:coincheck:簡単安心!ビットコイン取引所

 
※私はbitFlyerCoincheckの両方口座を解説し、適宜使い分けています。来るべきチャンスを逃さないためにも是非とも双方に口座を開いておくべきです。

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