飄々図書室

【書評・読書感想文】本にまつわるあれやこれや

【書評】『安定収入が欲しくてたまらない人のためのロングテールアフィリエイトの極意』村田翔【著】

      2017/09/03

安定収入が欲しくてたまらない人のためのロングテールアフィリエイトの極意

 ややタイトルが煽りがちな嫌いはあるが、紛れもない良書である。
 なぜなら、本書『安定収入が欲しくてたまらない人のためのロングテールアフィリエイトの極意(以下、『ロングテールアフィリエイトの極意』)』に書いてあることは、全て現実だからである。大それたアメリカンドリームでは決してない。

 アリフィエイト本によく見られる「一日2時間の作業で月100万円稼ぐなんとかかんとか」という扇動的な宣伝文句は、全て夢物語である。ファンタジーの世界。
 もちろん、一日2時間の作業で月100万円稼いでいる人もいるだろう。だけど、そこに至るまでには並々ならぬ努力があったであろうことは、本書『ロングテールアフィリエイトの極意』を読むことで容易に推測できるようになる。
 つまり、アフィリエイトにおける、リアリズムとファンタジーの区別を付けることもできる良書であるということだ。

 本書は、アフィリエイトの本質とは何かが詰まっている読み物である。と同時に、アフィリエイトとは努力の賜物であることも理解することができる。
 さらには、その簡単な努力を積み重ねることで誰でも成果を上げることができるとも書いてある。
 重要なのは、簡単な努力を継続することだ。

 数時間あれば読み終えられる本であるが、読み終わって売りに出してしまうのはもったいない。
 ここから学ぶべきは、アフィリエイトのコツ・やり方というよりも、アフィリエイトに対する態度・考え方である。
 つまり、本棚に仕舞っておいて、ふとした時に読み返して初心に戻る、努力が報われないと感じたら読み返して自信に繋げる、そういった使い方において有用であると私は考える。

 本書『ロングテールアフィリエイトの極意』から私が学んだ・勇気づけられた4点を下記に紹介していこう。

 

月に100万円ドーンではなく、月5万円を2年間継続させることを目指す

 「毎月のお給料にプラスして、生活が少し楽になるくらいの副収入を得たい!」という思いから、アフィリエイトに興味を持ったはず。アフィリエイト=副業・おこづかい稼ぎの手段、という思いならば当然、「単発」ではなく「継続的」な副収入でないと意味が無いですよね。

 我々はつい、大金を稼ぐことに走りがちである。月収100万円なんて言葉に踊らされてしまう。
 短期間に大金を稼ぐためのアフィリエイトとして有名どころは、PPCアフィリエイト、トレンドアフィリエイトがある。

 

大金を稼ぐためには金銭的リスクが伴う ―PPCアフィリエイト

 検索エンジンに広告を出稿してアクセスを集め、支出した広告費以上の収入を得ることを画策するのがPPCアフィリエイトと呼ばれるものである。当たればリターンは大きい。
 しかしながら、ものすごく広告費をかけたにも関わらず、商品が全く売れない、という事態もあり得るのである。おそらく、情報商材などに感化されてPPCアフィリエイトを始めてみた人の殆どが、負債だけを残してサイトを閉鎖してしまったに違いない。

 だけど、ロングテールアフィリエイトにはそういった大きなリスクは伴わない。少なくとも月に数万円の赤字なんてことは絶対にない。
 なぜなら、短絡的な広告費をかけずに、自然にサイトの評価を上げることを画策するのがロングテールアフィリエイトだからである。王道であり、正攻法だ。

 

短期的な収入では物足りない ―トレンドアフィリエイト

 今現在ニュースになっていることについての記事を最速で投入し、その話題性に便乗しようというのがトレンドアフィリエイトである。
 話題のニュースについては検索する人も多いから、上手な記事を投入すれば自ずとアクセス数も増えるというわけである。SNSなどで拡散されれば爆発的なアクセスが見込める。

 記事が当たれば相当数のアクセスが見込めるが、競合も多いであろうことから、なかなかヒットさせるのは難しいであろう。
 まして、一瞬だけアクセスが伸びても話題性が去れば殆ど検索されなくなるため、また新しいネタを仕込む必要がある。再びヒットするかどうかはわからない。
 長期的な運営には精神的な労力がかかるであろう。

 トレンドアフィリエイトの逆を行くのがロングテールアフィリエイトであり、一つのテーマを決め、それについての記事を量産する手法である。量産とはいえ、自分の言葉できちんと記事を書く。
 トレンドアフィリエイトのように短期的に大きな収入は狙うのではなく、トレンドに左右されない一つのサイトをコツコツと作り上げて安定した収入を狙うのである。
 細かなキーワードをたくさん集め、たくさんの記事の足し算でサイト全体へのアクセスを集めるということだ。

 

なぜロングテールアフィリエイトをやりたがらないか

 そのためには、継続的な努力が要請される。はっきりとした成果が出るのは1年後や2年後になる場合もある。それでも、きちんと戦略的に、愚直に継続すれば必ず成果は出る、と本書では断言している。
 必ず成果は出る。なのに、なぜ誰もやりたがらないのか。

 めんどくさいからである。地味な作業の繰り返しだからである。

 一つのテーマから派生するキーワードで300記事ほど書けば、そのサイトの評価は強固なものになり、伴って成果も出てくるであろう。
 キーワードは、ネットの上のキーワードツールを使って収集し、選定する。エクセル等を使って、膨大な数のキーワードを整理する。
 後は機械的に書くだけ。一日1記事書ければ約一年で300記事、一日2記事を継続して書ければ約半年でサイトは完成する。
 始めたばかりの時には全くアクセスはない。けど書き続ける。
 本当に成果が出るのだろうか。時間の無駄なのかもしれない。疑念がよぎる。
 アクセスは増えない。収入も増えない。
 それでも書き続ける――。

 このように、ロングテールアフィリエイトには忍耐力が必要である。全く売上にならない中、キーワードリストに基づいて継続して書き続ける。強靭な精神力と信念も必要となるだろう。
 だから皆、途中で挫折し、更新をやめてしまう。

 

継続して更新したサイトは必ず資産になる

 だけど、続ければ必ず芽が出ると本書では強調している。しかも、そのような努力を経過して芽が出れば、大樹にもなり得る。
 儚い月収100万円ではなく、月5万円を2年間継続して稼ぐことを当面の目標にすること。極めて現実的な数字だ。

 少ないと思うだろうか。私はそうは思わない。
 月に5万円稼げるようになる頃には、そのサイトは立派な資産になっているはずである。つまり、3年目、4年目も月5万円が継続される、あるいはそれ以上を稼ぎ出すポテンシャルを秘めるサイトが出来上がっているのだ。
 その頃にはある程度、自分の中でのノウハウも確立されているであろうから、2サイト目、3サイト目と手を広げる原動力も備わっている。

 そこまで来れば、可能性は無限大だ。

 

1記事へのアクセスが少なくても構わない、それがロングテール

 例えば、会社を経営しようとした場合、リスクヘッジは大変重要な問題です。そして実は、ロングテール戦略はリスクヘッジの概念ともよく似ています。
 1つの集客口に頼らないということは、例えそのキーワードで圏外に飛んだとしても、他の集客口が沢山あるため痛手を負わずに済みますよね。
 これってまさに、安定して稼ぎたい人にはピッタリの手法でしょう。

 私もそうなのだが、自信を持って書き上げた記事に、思ったほどアクセスがないと結構落ち込むのである。あんなに精魂込めて、時間をかけて書いたのに、あの労力と自信は何だったんだ、と。

 だけど、ロングテールアフィリエイトの観点から即してみれば、別に構わないのである。
 ロングテールアフィリエイトとは、いかに細かいアクセスを集めることに尽力するかに尽きる。従って、それの最も良い成功例は、全ての記事に少しづつのアクセスがあることである。
 特出した記事があってアクセスを稼いでくれることに越したことはないのだが、万が一、何らかの理由により、その稼ぎ頭の記事が検索結果に表示されなくなってしまったら、サイト全体のアクセスが大きく落ち込むことになってしまう。
 これでは「安定した」サイトとは言えまい。

 一生懸命書いた記事なのだから、爆発的なアクセスはなくとも、一日数アクセスはあるはずである。それでいいのだ。
 そういう記事を地道に積み重ねていけばいいのである。

 私は、本書『ロングテールアフィリエイトの極意』を読んで、書いた記事のアクセスが思ったほど伸びないからといって、落ち込むことは殆どなくなった。
 このことだけでも本書を買って良かったと思えるほどである。

 

記事をアップしてすぐにアクセスが集まらなくても構わない

 特別なテクニックを駆使するのではなく、「誰にでもできるような作業を、延々と実行し続ける」こと。こんな単純な戦略が、実は「月5万を最低2年」という目標を達成するための最短コースなのです。

 上記とも関連するが、精魂込めて書いた記事というのはアクセス数が気になるのである。従って、公開した間際から翌日にかけて、ついつい気になってアクセス解析を見てしまうのである。
 だいたいの場合、結果は散々である。誰も記事を見ていないことだってある。あんなに一生懸命書いたのに。

 だけど、構わない。
 我々はロングテールアフィリエイトをしているのである。SNSによるバイラルを狙っているのではないし、トレンドアフィリエイトをしているのでもない。
 ここを間違ってはいけないと痛感した。

 ロングテールアフィリエイトは、主に検索エンジンからの流入をターゲットにするものである。
 記事を公開してから、検索エンジンに評価され、検索結果の上位に浮上してくるまでには、3ヶ月程度かかると言われている。
 つまり、検索流入を目的にしているサイトの場合、記事を公開した直後に当該記事のアクセス数を気にするなんて、全く意味のないことなのである。
 アクセス解析を眺めている暇があったら記事を書いたほうがいいのだ。

 記事を書いて、その記事が検索エンジンに評価されるまでに3ヶ月。その間に何も書かなければ、その記事たった一つがやや検索上位に現れるだけ(もしかしたら、上位表示されないかもしれない。運にもよる)。
 だけど、その3ヶ月間ほぼ毎日書いていれば、90記事である。それらひとつひとつが数カ月後に芽を出すかもしれない可能性を秘めている。まして、約100記事もあればサイトの評価は強固なものになっており、検索結果が底上げされている見込みもある。

 私はアクセス解析で一喜一憂するのはやめた。
 アクセス解析の本来の使い方は、分析し、戦略を立てるためのものであり、一喜一憂するためのものではないのだ。

 

具体的なやり方は自分で考えなければならない

 具体的なノウハウを初心者は追い求めがちですが、本当に価値のあるノウハウというものは抽象的です。それを自分の中に落とし込んで、しっかりと頭を使って考えた上で行う作業にこそ、本当の価値があるのです。

 本書を低く評価する人の中には「具体的なやり方が書かれていない」との非難があることが容易に予測できる。「具体的に、何のサイトを、どんなキーワードでどのように記事を作ればいいのか、書かれていないじゃないか。役に立たないぞ」と。

 本書『ロングテールアフィリエイトの極意』では、敢えて書いていないのである。なぜか。

 例えば、「〇〇のキーワードでサイトを作れば絶対に稼げる」と書いてあって、詳細な方法まで解説されていたとしよう。あなたは「なるほど」と思い、実際に書いてある通りに実践する。「これで一攫千金だ」。
 だけど、その本を読んでいるのはあなただけではないのである。その本を読んだ人が皆、同じことを実践したらどうなるか、目に見えている。
 ライバルが増えて、あなたのサイトはその中に埋もれてしまうのである。稼げるはずのキーワードだったのに、供給過多で稼げなくなってしまったのだ。

 従って、本書『ロングテールアフィリエイトの極意』には、「このキーワードなら絶対に稼げる」だなんて短絡的な夢物語は書かれていないのである。

 これは逆に考えることもできる。

 つまり、「〇〇のキーワードでサイトを作るだけで月100万円」なんて宣伝文句の書籍、情報商材は全て怪しいという事もわかってくるはずなのである。そういった選球眼も養うことができる本書なのだ。
 どこまでも堅実でリアリスティックな指南書だ。

 具体的に書かかれていないとは言え、どのようなサイトがお金になるのか、ヒントは書いてある。
 一般的に稼ぎやすいキーワードの傾向は、「ユーザーの深い悩みを解決するサイト」であり、これは今も昔も変わっていないことが示されている。
 その「深い悩みを解決する」中でも、本書では特に3つの代表例が挙げられている。

 ・コンプレックス系
 ・恋愛系
 ・稼ぐ系(ノウハウ系)

 成約率が高く出たり、売れやすいテーマというのは、この3つのジャンルのどれかに属していることが多いです。
 だから、まずはこの3つのうちのどれかを選び、その中で自分が勉強していけそうなものを探していきましょう。

 ロングテール戦略の概要は本書で提示されている。大量の記事を書くためのアイデアも示されている。書くべきキーワードのかき集め方も教授されている。継続するための精神論も示されている。
 あとは自分の頭で考えるだけ。自分の手を動かして書くだけなのだ。

 

まとめ

 ロングテールアフィリエイトを実践するには、難しい概念や知識は全く必要ありません。長期的な視点と、日々の努力ができる人であれば、誰でもできることです。

 『ロングテールアフィリエイトの極意』に書いてあることは、アフィリエイト基礎であり、王道である。
 王道にして最もリスクの少ない方法だ。
 ロングテールアフィリエイトについて書かれている類書が他にないことも、本書が重要視されるべき大きなポイントである。

 アフィリエイトを実践する上でのフィジカルというよりは、メンタル部分での助けになると私は感じた。

 そして何より、アフィリエイトの本質は努力であることが、はっきりとわかった。
 一に努力、二に努力。継続する努力。自分の言葉で書く努力。自分の頭で考える努力。
 努力のみによって報われる、それがアフィリエイト。

 世の中に煌めく「一日2時間の作業で月100万円稼ぐなんとかかんとか」を10冊読むくらいだったら、本書『ロングテールアフィリエイトの極意』を10回読んだほうがよっぽど良いと私は考える。
 アフィリエイトの現実を直視するためにも。それでもアフィリエイトを続ける己を鼓舞するためにも。

 
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