小説, 駄目男への讃美

 絲山秋子氏は、最も好きな作家のうちのひとりである。心のどこかがぶっ壊れてしまっている人物を書かせたら、この人の右に出る者はいない。そんな人物たちの触れ合いの微妙な距離感が、なんかいい。
 不器用というのとは違う、必然的な距離 ...

学術書

 失恋によるペシミスティックな気分を中和させようと、或いは共感してもらおうとして本書を手に取ることは、全くの無用である。『恋愛の不可能性について』という一見親しみやすそうなタイトルだが、「なかなかうまくいかないのが恋愛ってもんだよ」な ...

やんごとなきハウツー本

 このご時世、独裁政権に対する風当たりは非常に強度を増している。ソ連崩壊がビッグバンとなった社会主義独裁国家の衰退、フセイン政権の崩落、ごく最近ではアラブの春などの影響で、これから独裁者を目指す者は殆ど世界のトレンドに反するとして白い ...

やんごとなきハウツー本, 奇書

 紀元前のローマ時代に生きた色男にして恋愛マスターを自称する詩人オウィディウスによる恋愛指南書である。彼の経験豊富さに裏打ちされた恋の技術が遺憾なく記されてある。

誰にもせよ、この民のうちで愛する技術を知らぬものあらば、こ ...

やんごとなきハウツー本

 「タイムマシンさえあれば」と唇を噛んだことはないだろうか。
 私は殊更、大袈裟な事象においてそうやって悔しい思いをするほどまでに人生経験が豊富ではないため、或いは、もう一度人生をやり直すなんて面倒で仕方がないし、未来の自分な ...

ビジネス書, 笑える本

 あれはオモコロというサイトによるものだったと思うが、株式会社バーグハンバーグバーグという企業があることを知ってしまった時、こんなにふざけた会社があっていいのかと戦慄した。
 その企業サイトは、とにかくやりたい放題だった。何を ...